※ニコニコのブロマガより転載したものです。
発表時はオンライン中継を見ている誰もが思っただろう。
「PS4とはどんなデザインなのだろうか」
しかし、そういった期待をしていたユーザーは裏切られた。と、感じたのではないだろうか。なぜなら終始PS4のモックどころかビジュアルデザインすら出て来なかったからだ。
PlayStationMeetingは全世界にUstreamなどを通してオンライン中継された。その主だった内容は「PS4とそのスペックの正式発表」、「PS4のコンセプト」、「PS4の可能性と今後の展開」だ。
つまり、この場はまさに発表の場であって、堂々たるお披露目のステージではなかった。視聴者との摩擦はここにあったのだろう。かく言う私もその一人。おそらくお披露目はE3となる可能性が濃厚なので、デザインを楽しみにしている人は我慢強く待とう。
そしてPS4の各記事を見ていると、今回のMeetingの意義が分かってきた。中でも興味を惹かれたのが
「小さなデベロッパーが、小さな予算で開発、流通させる環境作りを行ない、インディーズからブロックバスターのクリエイターへと登り詰める道があることが明らかになってくれば、カジュアルゲームの市場が活性化すると考えています。(ハウス氏)」(本田雅一のAVTrendsより引用)
というもの。これはやはりゲームに携わる人間(ユーザー含め)の誰もが思っていたことだろう。日本でもバトルフィールドやコールオブデューティーなどのFPSや、ファイナルファンタジーやテイルズシリーズ、モンスターハンターなどのビッグタイトルが席巻している。そんな中で、ゲームユーザーは古き良き時代にあったような「面白いゲーム」を、小規模なデベロッパーでも作りやすい環境をと、渇望する声が上がるのは自然なことで、それにいよいよ応えたのがPS4ということだろう。
紹介した記事にはこんなことも載っている。
「現世代のゲーム専用機は、PS2の世界観を拡張したものになっています。現世代機はより良いグラフィックスを実現しましたが、誰もが一目で分かるようなプレイスタイルの変化をもたらしていません。(ハウス氏)」
これは全くその通りであると言うほかはない。むしろPS3はマルチメディアマシンという色が濃く思える。その最たるものがトルネだろう。ゲーム機を使って一般のモニタでもテレビが見られ、内蔵HDD(外付けも可能)に録画もできるのは衝撃だった。その後はナスネも発売され、PSVitaとの連携も強化し、好評を得ている。ただ一方、ゲームとしては革新的だったり発明的なことはなかった。グラフィックがすごいというぐらいだ。
しかし一方、まだPS4を出すべきではない。という声があったのも事実だ。メモリさえしっかりしていればまだまだ戦えたのではないかという意見もある。しかし、SCEの話を聞いていると、逆に今だからこそという部分も見えてくる。大手のビッグタイトルが席巻し、ソーシャルゲームがテレビCMまでになるこの飽和状態において、才能ある隠れたデベロッパーへ道を開き、新たな風と刺激を送るために、PS4を発表する英断に至ったのではないだろうか。
話は脱線するが、PSVitaとの連携の強化も図られ、ようやく完全なリモートプレイ(これはスマートフォンでも一部可能になる)もできるようになり、PS4と同時に加速進化し、本格始動に入る印象を受けた。また、噂段階ではあるがE3かTGSにてPSVitaの新型も発表される可能性がある。
PS4の開発はPS3が発売される頃に始まっていたという。あれから7年が経ち、ついに発表を迎えたPS4だが、そのヴェールが取られた時、世界にどう感動を与えるのか。その時をワクワクしながら待つとしよう。