気になったニュースや、趣味のPCに関した話題などを中心に、小説などの作品なども含めて色々と電波を発信してます。 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
   --:-- | Top

死を夢見る少女1

ようやく書ける状態になりましたので、これから載せていこうと思います。
このブログと、FC2小説に同時掲載しようと思いますので、興味のある方はぜひ一読してみてください。

小説は続きから
 死って、どんな感じなんだろう。
 少女は考える。意味のないことだと知りながら、考えずにはいられない。いや、夢に見ずにはいられない。
 自殺する人は、なんで死のうと思うのだろう。飽きるほど生きた上でなら、それも考えるかも知れない。けれど、本来あるはずの人生のまだ半分も生きずに死を選ぶ。なぜその選択をするのだろう。
 ひたすら考えたところで答えは出ない。なぜならそれが考えられる限界。思考限界なのだから。
 人には思考という能力が他の生物よりも進化している。それは本来、自然界に必要のない道徳観だとか、背徳的な思想すらもたらす、愚かであり、素晴らしい進化した思考能力。
 だが、それゆえに「死にたい」などということすらも思考してしまう。まさに進化した思考能力の致命的欠陥だった。
 少女もまた例外なく人ゆえの致命的欠陥を抱えた思考能力を有していた。しかし、彼女は死にたいと考え、望んでも意味のないものだった。なぜなら、この少女は自ら命を絶つことができないから。
 それは実行するための道具、環境がないというわけではなく、彼女には自ら命を絶つことができない呪いを受けていたからだ。
 仮に自らを傷つけても、どれだけ気を失うほど血を流しても、気が付けば傷は癒えて―――いや、傷そのものがなかったこと になる。血溜まりだったはずの床も綺麗なままで、まるで自殺しようとしたことが悪い夢であったかのように。
 悪い夢―――いや、むしろ記憶がある分、目が覚めた時の綺麗な現実こそが悪い夢だった。
 手首を見れば、本来あるはずの切り傷は、その跡すらなく、時間を巻き戻したかのようになにもなかった。
 少女は牢獄のようなセカイで、毎日祈るように死を願った。彼女に唯一有効な死を願って。
 そう、同類である人に殺されるという、いつ叶うとも知れないその時を待っていた。


「ん・・・」
 神崎真琴は、不思議な感覚と共に目を覚ました。
 さっきまで全く別の場所で目を瞑むり、祈っていたのに、目を開けたら何のへんてつもない自分の部屋だったのだ。
 もちろん祈っていたのは夢の中の女の子であり、自分は部屋のベッドで寝ていて、今目を覚ましたというだけ。
 しかし、夢は非常に鮮明で、現実とほとんど区別がつかないほどだった。だからこそ、今のような不思議な感覚―――錯覚というほうが近いかもしれない―――に襲われたのだろうけど・・・。
 いちいち夢のことを考えていても始まらない!
 パッと思考を切り替え、時計を見ると朝の5時10分だった。
 神崎真琴は去年高校生になり、今年で二年生。別段今日が始業式だとか、特別な日ではないが、小さい頃から朝5時頃には目が覚め、それ以上眠れない体質だった。そのため両親は、真琴を起こしたことは一度もなく、むしろ真琴が両親を起こすことがままあった。
 シャワーを浴び、制服を着て朝食の支度をする。といっても炊飯器のスイッチを入れて味噌汁を作り、魚を焼いて、あとは適当なおかずを並べるだけ。それにしたって朝は一分一秒が惜しい。特に母親は大助かりの毎日だった。
 全ての仕事を終えると7時になろうとしていたので、一応両親を起こしに向かう。
 案の定両親は熟睡していた。
 特に母親である貴美子は朝が弱く、真琴が朝の家事をやるようになる前はいつもギリギリに起きて支度するものだから、まさしく戦争だった。
 そんな朝の戦争から解放されたものだから、貴美子は毎日ゆっくりと寝ていた。
 真琴は怒鳴るわけでもなく、ゆっくりと窓に近づき、カーテンを開け放って朝の陽の光を部屋に取り込んだ。
「母さん、朝だよ。支度できてるから来てね」
 そう言うと、ベッドでもぞもぞする貴美子の部屋を出て、父親である圭吾の部屋に行き、同じようにカーテンを開けて朝を告げた。
 ダイニングでテレビを見ながら先に朝食を食べていると、寝起きのボーッとした顔で貴美子がダイニングにやってきた。
「おはよう、母さん」
 真琴が改めて言うと、寝起きのテンションそのままに、「おはよう~」と気だるい挨拶が返ってきた。
「父さんは?」
 真琴が聞くと
「シャワー浴びてるよ」
 と応えながら、貴美子も洗面所へ向かう。
 朝食を食べながら何気なくテレビをつけた。
 いつものように天気予報、ニュース、芸能特集をやっていて、変わりない内容だった。
 犯罪も絶えないけど、こういうどうでもいいニュースも絶えないわね。
 もちろん自分には関係ないことなので、ほとんど無関心なんだが、親友と呼べる加川涼子は違った。まあ、ここで紹介するよりも会ったほうが早い。百聞は一見にしかずというしね。
 朝食も食べ終わり、両親も来たので、学校に行こうと席を立った時だった。
 タスケテ・・・。
「・・・?」
 空耳かな? と思った。母さんの声でもないし、父さんの声でもない。
 ま、いっか。
 真琴は切り替えが速い。悩んでいるより、目の前を考えたほうが早い。考えるより、行動したほうが早い。というのがモットーなぐらいだ。
 空耳のような声のことはすぐに頭の隅に追いやり、「行ってきます!」と元気に学校へ出掛けた。
   12:41 | Trackback:0 | Comment:0 | Top

Comment







(編集・削除用)


管理者にだけ表示を許可

Trackback

http://tukimiyayu.blog53.fc2.com/tb.php/407-238596fa
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。